真言宗豊山派仏教青年会

写仏の描き方〜実践編〜

9.髪の描き方

お坊さんには髪がない。それが多くの人のイメージでしょう。悟りを目指す私たちは出家の証として髪を剃ります。しかし、仏さまを見てみると、髪の毛を剃っている仏さまは少ないです。仏さまを描いていくにあたり、髪の毛は必ず描くといってもいいでしょう。細かい線になることが多いので、ゆっくり丁寧に、が大切になってきます。

(1)生え際の描き方

髪の毛のことは、皆さんのほうが詳しいでしょう(笑)。髪には生えている方向があります。頭皮から毛先に向かって生えているので、描くときも、根元から毛先に向かって筆をはらうように描くと、髪の流れが表現しやすくなります。

(2)顔と髪の境目を描く

図にあるように、顔と髪の境目が分かりづらい仏さまもいます。その境を一本の線で描いてしまうと、顔の丸みが強調されてしまい、どことなく平面的に見えてしまいます。顔がしっかりと描けると、仏さまの優しさが表現できるので、ぜひ面倒くさがらずに、しっかりと境目を表現しましょう。

(3)髪との重なりの区別をしっかり

写仏の場合、色をつけることはありません。白地に墨で描かれた髪は、ともすると衣の線と区別がつきません。立体的にみて、どこにあるのかを想像し、周りの衣との重なりを離すなどの工夫をするとわかりやすいでしょう。

(4)ちょっと豆知識

ほぼすべての仏さまに備わっている「白毫(びゃっこう)」は、白い丸で表現されていますが、実際には長い毛が丸まっているものです。何も知らずに最後に丸を描きいれるのと、長い毛が丸まっていると理解して丸を描くのでは大きな違いがあるはずです。