真言宗豊山派仏教青年会

写仏の描き方〜実践編〜

11.立体感の出し方

今回は「立体感」の出し方です。中には、これまでの「写仏の描き方」で、何度か紹介をしている描き方もあります。実際には平面である写仏で、立体感を出すのは不可能ですが、いくつか注意するだけで、立体的に見え、躍動感を感じることができるようになります。

(1)手前から順に描く

このコーナーで何度も紹介していますが、どこを描くといっても、まずは立体的に想像することです。手の下に墨がつかないように、左上(左利きの人は右上)から描いていくのが理想ですが、図のように細かいところは、手前である小指―薬指―中指と、描いてしまうほうがよいでしょう。

(2)線の付け根に注目する

線と線の繋がりを、しっかりとつけてしまうと、かえって平面的に見えてしまうことがあります。かといって離しすぎても、仏さまにならないので、繋ぎ目の部分を細くすると奥行きが表現しやすいでしょう。

(3)線の太さで区別をつける

前回にお伝えしましたが、墨の濃淡で奥行きを表現するように、手前の物を太く、奥の物を細く描くなど、線の太さ細さでも奥行きを表現できます。

また、前後関係に関わらず、仏さまの持ち物(ヤリや蓮華)など、他と区別したいものを、少しだけ太く描くと、他との違いがはっきりします。

立体感を出すのは、一枚の紙に描く写仏ではとても難しいことです。今回伝えたようなことでも、やりすぎてしまうと、とても不自然な仏さまになってしまいます。仏さまは、そんなことでは怒りませんが、「いい加減」を心がけましょう。