真言宗豊山派仏教青年会

ご挨拶

 

真言宗豊山派仏教青年会
第三十四代会長
東京二号支所  観音寺  木村修明

 

この度、会長選考委員会にて選出賜り、真言宗豊山派仏教青年会第三十四代会長を謹んでお受けする運びとなりました。

私が豊山仏青に初めて関わったのは、第二十八代髙橋將雄執行部にて、会計次長に任命された時でした。当時の髙橋会長はいまの私の年齢よりも若く、40歳手前でのご就任でしたが、「THE 会長」と言った立ち振る舞いで、持ち前の強烈なリーダーシップを発揮され、東日本大震災という未曾有の大災害にも、冷静に且つ的確に対処されており、たくさんのことを学ばせて頂きました。

続く花園昌道執行部では、若輩ながら事務局長に就任致しました。花園会長は「悩むくらいなら先ず動く」をモットーに、仏青らしい機動力で次々と事業を行いました。中でも、髙橋会長から引き継いだ東北復興支援では、「現地が求める支援」に注力し、被災地に寄り添った支援を行いました。そして、その活動は東京国際フォーラムにて開催されたチャリティーコンサート「復幸」に結実致しました。花園会長の元では、未熟な事務局長の至らぬ点や粒度の粗い仕事にも仏の心でお許し頂き、様々な経験を積ませて頂きました。

花園執行部後の豊山仏青は、根本聖道会長、木村真弘会長、林映寿会長、鈴木真人会長と続き、各会長がそれぞれの強みを活かした仏青活動を行い、数々の財産を残してくださいました。とりわけ、直近の鈴木会長に於いては、就任直後に政府から緊急事態宣言が発出されるなど、難しい舵取りを強いられていたなか、初めての試みとなるオンライン開催での全青連結集を、富田道興実行委員長と共に大成功に導き、豊山仏青理事会もZOOMを用いてつつがなく行うなど、コロナ禍に即座に対応し、豊山仏青に於けるオンラインのインフラを整えて頂きました。これは、長い豊山仏青の歴史のなかでも大きな資産になったことと感じております。

こうして紡がれて来た伝統ある豊山仏青の会長をお引き受けするに当たり、甚だ未熟な私で良いものか逡巡も致しましたが、現在の私を構成する過程で、たくさんの経験を与えてくれた豊山仏青に、少しでも恩返しができたらとの想いでお返事をさせて頂きました。そして、私にお寄せ頂いた期待に背くことなく、不撓不屈の精神で豊山仏青の発展の一助となるべく邁進する所存です。

私は、強みと言っていいかは分かりませんが、有難いことに「人」に大変恵まれています。常日頃からご指導ご鞭撻を下さる先輩方、慕って集まってくれる後輩達、修行を共にした同期の仲間や、豊山以外の友人達。仏教界以外にもたくさんの「人」の縁に恵まれ、私の助けとなってくれています。

そして、第三十四代執行部にも、次ページに紹介されている通り、北林事務局長を始めとして、副会長、各次長、監事の方に至るまで、非常に優秀で経験豊富、才能溢れるメンバーが集結してくれました。私一人では何も成し遂げられませんが、この素晴らしいチームと共に、全国の会長・理事の方々と、より一層連携して、豊山仏青会員諸師に資する仏青活動を進めて参りたいと思います。折しも、急速に進む人口減少や、若年層の仏教離れ、コロナが加速させた宗教儀礼の簡素化など、我々僧侶や寺院を取り巻く環境は、決して明るいものではありません。その様な環境下での寺院運営に於いて、新たな試みを始める為の気付きやヒントを出来る限り多く発信して行くことが出来ればと考えております。

また、近年の日本は災害大国とも呼ばれるほどに、甚大な被害を及ぼし、激甚災害にも指定される様な災害が頻発しております。全国ネットワークを駆使した災害救援活動も豊山仏青の根幹事業で有りますため、引き続き災害救援基金の執行や、林会長率いる笑顔プロジェクトとの協定を用いて、有事の際の被災地復興支援も行なって参りたいと思います。

全国の諸大徳各位に於かれましては、引き続きましてのご指導ご鞭撻と共に、より一層のご理解ご協力のほどをお願い申し上げます。